過酸化ベンゾイル

白色粒状で無臭の固体である
水に溶けないがアルコールには溶ける
強力な酸化剤である
市販品は爆発防止のため25%の水で湿らせて純度75%としている
常温では安定しているが加熱すると100℃前後で分解し有毒な白煙を発生する
着火すると有毒な黒煙(ジフェニル)を発生して燃焼する
可燃性であり、発火点は低く約125℃である
通常引火性はない(過酢酸、過酸化アセチルは引火性がある)
強酸、アミン類、有機物と接触すると爆発することがある
光によって分解が促進される
乾燥した状態で取り扱うと危険である
水分を含むと爆発しにくくなる
高濃度のものは爆発の危険性がある
漂白・殺菌作用がある
消火方法は大量の水又は泡などによる消火が効果的である
初期火災では砂を使用してもよい

メチルエチルケトンパーオキサイド

無色透明で特有の臭気がある油状の液体(融点:−20℃)である
水に溶けないがジエチルエーテルには溶ける
引火性物質であり引火すると燃焼速度が非常に速い
引火点は72℃であるので常温での引火性は無い
常温でも徐々に分解して酸素を放出するため、低温を保つことが望ましい
鉄さび、布、アルカリ性物質等との接触により30℃以下でも自然分解する
40℃以上に加熱すると分解が促進され、80℃では激しく分解する
110℃を超えて加熱すると白煙を発し、分解ガスに異物が触れると爆発する
日光や衝撃でも分解し発火することがある
純品は不安定で危険なので市販品はフタル酸ジメチル(ジメチルフタレート)で希釈されている
発火点は177℃である
55%以上の希釈剤を含むものでも125℃〜190℃の加熱で爆発の恐れがある
容器を密栓すると、内圧が上昇し分解を促進するので、蓋は通気性をもたせる
メチルエチルケトンと過酸化水素との反応によって生成したものの総称であり通称MEKPOと呼称
蒸気を吸入すると呼吸器を刺激する
樹脂硬化剤等、触媒として利用される

硝酸メチル

無色透明の液体
甘みがあり芳香を有する
水に溶けないが、アルコール、ジエチルエーテルに溶ける
引火点が15℃で低い
比重1.22 蒸気比重は2.65
沸点66℃
第4類危険物第1石油類に準じた貯蔵・取扱い

硝酸エチル

無色透明の液体
甘みがあり芳香を有する
水にわずかに溶け、アルコールに溶ける
引火点が10℃で低い
比重1.11 蒸気比重は3.14
沸点87.2℃
第4類危険物第1石油類に準じた貯蔵・取扱い

ニトログリセリン

無色の油状液体
甘みを有する
水に溶け難く有機溶剤に溶ける
融点が低く、冬に凍結する(8℃
比重1.6 沸点160℃ 蒸気比重7.8(一番大きい)
145℃で激しく分解し、220℃で爆発する
露出した場合水酸化ナトリウムアルコール溶液を注ぎ非爆発性にする
ニトログリセリンにニトロセルロース、珪藻土を加え、ゲル化させたものをダイナマイトという

ニトロセルロース

無味無臭
水には溶けない
酢酸エチル、酢酸アミル、アセトンなどにはよく溶ける
強硝化綿(含有窒素量12.8%以上)はジエチルエーテルとアルコール(2:1)混液に溶けない
弱硝化綿はジエチルエーテルとアルコール(2:1)混液に溶ける(コロジオン:ラッカー、水絆創膏)
比重1.7 発火点160〜170℃
エチルアルコールや水で湿綿して貯蔵する
セルロースに硝酸と硫酸の混合液を作用させて作られるのがニトロセルロース
ニトロセルロースに樟のうを混ぜて作られるのがセルロイド
 
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